公開日:2021/05/31

バルブ交換しても空気漏れするボールの対処法

グラウンドや体育館で子どもたちが使うボールは、気づかないうちに空気が抜けていることがありますよね。バルブを交換しても一向に改善しないと、「もうこのボールはダメかな」と諦めてしまう先生方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、そうした空気漏れのボールに対して、パンク修理剤での応急処置ができる場合があります。今回は、パンク修理剤がどのようなものなのか、そしてどんなケースで使えるのか、または使えないのか、その注意点について詳しく解説していきます。

パンク修理剤とは?

ボールのパンク修理剤とは、ボールの空気を入れるへその部分から液体を注入し、その液体がボールの内部で薄い膜を作ることで空気漏れを止めるためのメンテナンス用品です。

空気漏れの原因が小さな穴やバルブからの微細な漏れであれば、この膜が穴を塞ぎ、再びボールに空気を入れることができるようになります。

パンク修理剤が使えるケース

パンク修理剤は、すべてのボールに使えるわけではありません。主に以下の条件を満たすボールで使用が可能です。

スポーツ用空気針で空気を入れるタイプのボール

具体的には、サッカーボール、バスケットボール、バレーボールなどの、一般的にスポーツ用品店で手に入る汎用的なスポーツ用空気針で空気を入れるタイプのボールに適しています。

テニスボールやバウンドテニスボールのように、空気針を使わないボールには使用できませんのでご注意ください。

代表的なパンク修理剤:モルテン社製「RL420」

パンク修理剤として、当社がおすすめしているのは**モルテン社製の「RL420」**です。モルテン社は長年にわたり高品質なボールを製造しているメーカーであり、その修理剤は高い信頼性があります。

また、「RL420」はコストパフォーマンスにも優れており、学校やスポーツチームなど、多くのボールを使用する施設で特に人気が高い製品です。たくさんのボールを管理されている先生方にとって、非常に心強い味方になってくれるはずです。

モルテン RL420 パンク修理剤


モルテンのパンク修理剤RL420は、ボール20~30個分に対応できるだけの量があります。
学校やクラブで1つ用意しておけば、不意の空気漏れにも対応できて便利です。


税別定価:3,400円 販売価格:販売店舗により異なります

パンク修理剤が使えないケースと注意点

パンク修理剤は便利なアイテムですが、万能ではありません。次のようなケースでは、残念ながらパンク修理剤での対応は難しいでしょう。

ボールが裂けている、または穴が大きい場合

ボール本体が大きく裂けてしまっている場合や、目視で確認できるほど大きな穴が開いている場合は、パンク修理剤の膜ではその損傷をカバーしきれません。こういったケースでは、空気漏れを止めることは困難です。

フットサル用のボール

フットサルボールは、その特殊な構造からパンク修理剤の使用には適していません。フットサルボールのチューブ素材は独特で、内部に綿が充填されているため、パンク修理剤が中で均一な膜を形成することができないのです。

もしフットサルボールから空気漏れがするようになった場合、バルブ交換を試して改善しないようであれば、残念ながら廃棄を検討するしかありません。購入間もない時期に空気漏れが発生した場合は、初期不良の可能性も考えられますので、購入された販売店に一度お問い合わせいただくことをおすすめします。

パンク修理剤は「応急処置」であることを忘れずに

パンク修理剤による処置は、あくまでも応急的なものであることをご理解ください。ボールを完全に元の状態に戻すことはできません。

パンク修理剤を注入すると、ボール内部に液体が留まるため、ボールの重量バランスがわずかに変わることがあります。これにより、ボールの軌道にわずかなブレが生じるなどの副作用が出る可能性も考えられます。そのため、公式な試合でパンク修理剤で処置したボールを使用することは推奨されません。

しかし、普段の練習や体育の授業で使う分には、全く問題ありません。むしろ、パンク修理剤を常備しておくことで、空気漏れで使えなくなったボールをすぐに廃棄せず、練習用として再活用できるようになります。これは、学校やチームのボールにかかるコストを削減する上で非常に有効な手段だと考えられます。

空気漏れのボールを前にして、「どうしよう」とお困りの先生方。ぜひ一度、パンク修理剤の導入を検討してみてはいかがでしょうか。ボールを大切に長く使うことは、資源の有効活用にも繋がります。

※紹介している商品価格は当ページに記載時のものです。最新の状況は各販売サイトでご確認ください。
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ページ作成:東洋体機株式会社

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