タグラグビー用品(タグボール・タグベルト)の種類と特徴
タグラグビー用品(タグボール・タグベルト)の種類と特徴
近年、中学校や高等学校、特別支援学校の体育の授業でタグラグビーが取り入れられる機会が増えていますね。ラグビーよりも安全に楽しめるスポーツとして、その人気はますます高まっているように感じます。それに伴い、タグラグビーで使用する用具も様々なメーカーから販売されており、選択肢が広がってきました。
「どの用品を選べばいいんだろう?」
「公式用具と練習用具の違いって何?」
そういった疑問をお持ちの先生方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当Blogでは、タグラグビーをこれから導入される先生方や、すでに実践されている先生方に向け、用具の種類とそれぞれの特徴をご紹介します。選び方のポイントもあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
タグラグビーとは
タグラグビーは、ラグビーの接触プレーを排除し、安全性を高めた簡易版ラグビーです。タックルの代わりに、腰に装着した「タグ」を取ることでプレーを止めます。
アメリカンフットボールのフラッグフットボールと似たルールですが、基本的な動きは「走る」ことが中心で、複雑な技術を必要としないため、運動能力の差が出にくいというメリットがあります。この手軽さが、体育の授業や部活動に取り入れられる大きな理由だと考えられます。性別や運動経験に関わらず、誰もが気軽に楽しめるスポーツとして、ここ数年で実践校が非常に増えている印象です。
タグラグビーボール
ラグビーボールと聞くと、独特の楕円形を思い浮かべる方も多いかと思います。タグラグビーボールもその形状はラグビーボールに似ていますが、サイズは一回り小さく、子どもたちでも扱いやすいように工夫されています。
- ラグビーボール 74~77×28~62cm 410~460g
- ジュニアラグビーボール 65~66×51~52cm 360~390g
- タグラグビーボール 68.5~70.5×51~53cm 280~310g
上記の表で比較すると、タグラグビーボールはジュニアラグビーボールよりも若干大きく、しかし重さは軽くなっているのがわかります。このサイズと重さのバランスが、子どもたちのボールの扱いやすさにつながっていると考えられます。
また、ボールの表面素材も製品によって様々です。本格的なラグビーボールのようなグリップ感のあるものから、子どもたちが安全に扱えるようにソフトな手触りのものまで、多様な選択肢があります。授業で使う場合は、児童生徒の年齢や習熟度に合わせて、扱いやすい素材のボールを選ぶことが大切だと考えます。

この写真はセプター社の型番「SP-814」タグラグビーボール。
日本ラグビーフットボール協会認定球で、
小学生・スクール用の4号球です。
素材が特殊ラバーボールと言い、皮革製に近いグリップ力を持っています。
タグ&タグベルト(=タグベルトセット)
タグラグビーのルールにおいて、相手の腰から「タグ」を取ることがタックルと見なされるため、タグとタグベルトはまさに必要不可欠なアイテムです。これらがなければタグラグビーは成立しませんね。
タグの素材と特徴
タグの主な素材としては、ビニールやポリウレタンなどがよく使われています。
- ビニール製タグ: 比較的安価で、雨天時でも使用しやすいという特徴があります。学校の授業で多数用意する場合や、屋外での使用が多い場合に適しているでしょう。ただし、耐久性は他の素材に比べて劣る傾向があるため、消耗品として考えておく必要があります。
- ポリウレタン製タグ: ビニール製に比べて耐久性が高く、しなやかさがあるため、絡まりにくいというメリットがあります。価格はビニール製よりも高くなる傾向がありますが、長く使いたい場合や、より本格的なプレーを求める場合に良い選択肢となります。
タグベルトの構造と特徴
タグは、マジックテープでタグベルトに固定する形式が一般的です。製品によっては、ベルトのどの位置にもタグをつけられるようになっているものもあります。これにより、プレーヤーの体格に合わせてタグの位置を調整したり、利き腕やプレースタイルによってタグの位置を変えたりすることが可能になります。
ベルトの素材も様々ですが、耐久性があり、かつ体にフィットしやすい素材が選ばれていることが多いです。子どもたちが激しい動きをしても外れにくい、しっかりとした作りのものを選ぶことが重要だと考えます。



タグベルト。色合いが異なる部分はマジックテープで、ここにタグをくっつけて使用します。

タグベルトにタグを取り付けた状態。
一定以上の力でひっぱると外れます。
「タグがベルトから外れるとタックル成功とみなされる」のがタグラグビーの基本ルール。
タグラグビーは危険なタックルを安全なタグ奪取に置き換えることで危険性をへらしつつ、体の大小に左右されづらいスポーツになっています。
タグとタグベルトの補充
タグやタグベルトは消耗品です。特にタグは、プレー中に引っ張られたり踏まれたりすることで、破損することがよくあります。そのため、タグ単体やベルト単体で販売されている製品を選ぶと、必要なものだけを補充でき、コストを抑えることができます。
授業で使う場合、児童生徒の人数分のタグとベルトを揃える必要がありますが、予備としてタグを多めに用意しておくことをお勧めします。
タグラグビー用品セット
「何から揃えたらいいか分からない」「まとめて購入したい」という先生方には、タグラグビー用品のセット商品がお勧めです。
セット内容の例
多くのセット商品には、タグラグビーボールとタグベルト、そして持ち運び用のバッグなどが含まれています。
- ボール: チーム数や参加人数に合わせて、複数個のボールが含まれているセットもあります。
- タグベルト: チーム分けができるように、色の異なるタグベルトが複数セットになっているものが主流です。例えば、赤と青のベルトがそれぞれ10本ずつ、といった形です。
- その他: ビブスやマーカーコーンなどが含まれているセットもあります。これらはチーム分けや練習の際に非常に役立ちます。

タグラグビーのボール、タグ、タグベルトがセットになった商品です。
マーカーが付属しているものもあります。
専用のバッグに入っていてまとめて持ち運べたり、セット価格が適用された安価になっていることが多いのが特徴です。
セットのメリット・デメリット
メリット:
- 手軽さ: 用品選びに迷うことなく、必要なものが一度に揃うため、導入がスムーズです。
- コストパフォーマンス: 単品でそれぞれ購入するよりも、セットの方が割安になっていることが多いです。
- 管理のしやすさ: 専用のバッグが付属していることが多く、収納や持ち運びがしやすいです。
デメリット:
- 柔軟性の欠如: セットに含まれるボールのサイズやタグの素材、色などが固定されているため、後から個別のニーズに合わせにくい場合があります。
- 予備の不足: 付属のタグやベルトが破損した場合、セットで購入しただけでは予備が足りなくなる可能性があります。
初めてタグラグビーを導入する学校や、予算が限られている場合は、まずはセット商品で揃えてみるのが良いかもしれません。その上で、授業を実践していく中で「このボールのサイズがもう少し大きければ」「タグはもっと耐久性のあるものが欲しい」といったニーズが出てきた際に、単品での追加購入を検討してみてはいかがでしょうか。
今回は、タグラグビーで使用するボールとタグ、タグベルトについて詳しくご紹介しました。各用品の特徴を理解し、ご自身の学校の教育活動や児童生徒の皆さんのレベルに合ったものを選ぶことが、タグラグビーをより安全に、そして楽しく実践するための第一歩だと考えます。
ページ作成:東洋体機株式会社
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