経年劣化した体操用マットの修理判断基準(やぶれ・ほつれ)
体育の授業や部活動で使われる体操用マットは、子どもたちの安全を守る大切な運動器具です。しかし、日々使っているうちに、どうしてもほつれや破れといった経年劣化は避けられません。
たとえ小さな破れでも、そこが起点となってさらに広がったり、子どもたちの指や手が引っかかって、突き指や骨折などの思わぬ事故につながる可能性も考えられます。
当ブログでは、安全な環境で運動を続けるために、体操用マットの「ほつれ」「破れ」がどのような状態を指すのか、具体的な写真と合わせてご紹介し、さらに応急処置や修理方法についても詳しく解説していきます。
注意すべき状態
破れなどの初期状態は、正直なところ目立ちにくく、見つけづらいものです。しかし、以下のような点が初期症状として挙げられます。

写真中央の指で押さえている部分、少しすき間があいています。

写真中央の縫い合わせが少し外れています。
この段階であれば、まだ指を引っかける危険性は少ないと考えられます。可能であれば、この初期段階のうちに補修(補強)を行うことをおすすめします。早期の対応が、マットの寿命を延ばし、大きな破れへの進行を防ぐことにもつながります。
すぐ修理すべき状態
下記の写真3点は、一見してわかるほど破れており、使用に支障が出る状態です。このような状態のマットを使い続けることは、怪我につながる恐れが非常に高くなります。

黄色いカラーマットの側面が縦に破れています。

布製の白色マットの側面です。

厚みがある高跳び用マット。こちらは大きく破れて中身が飛び出しています。
これらの状態に該当するマットは、直ちに修理を検討するか、使用を中止することを強く推奨します。子どもたちの安全を最優先に考え、速やかな対応が必要です。
状態別、応急処置・修理の方法
マットの損傷状態によって、修理が可能かどうかは大きく異なります。ここでは、いくつかの修理方法をご紹介します。
専用テープを貼り付ける

マット用の専用補修テープで対応するのが最も手早く、簡単です。
ただし、テープ色がマットと合わない・見た目があまりよくない・剥がれる恐れがある等のデメリットもあります。
先の1枚目はテープでの補修後の状態です。
ほつれや小さな破れに対して、最も手軽で効果的な応急処置が、専用テープを貼り付ける方法です。
例えば、中津テント社の補修用テープは、強力な粘着剤が付いたマット専用の製品としてよく使われています。幅が14cmもあるため、広い粘着面を確保でき、破れた箇所を頑丈に接合することが可能です。これにより、破れの進行を防ぎ、安全性を一時的に確保することができます。
中津テント TA180 ペタックス (テント・マット用補修キット) ホワイト
メーカー:中津テント
品番 :TA180
商品名:ペタックス (テント・マット用補修キット)
税別定価:3000
税別定価:3000円 販売価格:販売店舗により異なります
針と糸で縫い合わせる

破れた部分を専用の針と糸で縫い合わせる方法も良く使われます。
ただし、破れ付近の生地が傷んでいると縫い合わせづらくなります。
もし破れが比較的直線的で、テープだけでは心許ないと感じる場合は、針と糸を使って縫い合わせる方法も有効です。丈夫なポリエステル系の糸や、釣り糸のような太めの糸を使うと良いでしょう。縫い目は細かく、しっかりと結んで補強することで、強度が増します。ただし、これはあくまで応急処置であり、完全に元の状態に戻るわけではないことに留意してください。
マットのカバーだけ交換する
マットの中身はまだ使えるのに、カバーだけがひどく破れてしまった、というケースも少なくありません。そのような場合、マットのカバーだけを新しく購入し、既存マットの中身を入れ替える、または破れたカバーごと新しいマットカバーに入れてしまう方法があります。
これは、マット本体を丸ごと買い替えるよりも経済的な選択肢となる場合があります。
中津テント MK661 マットカバー90×180×6
メーカー:中津テント
品番 :MK661
商品名:マットカバー90×180×6
税別定価:14100
この商品は90x180cmサイズですが、他にも多くのサイズ・カラーで別注することが出来ます。
税別定価:14100円 販売価格:販売店舗により異なります
メーカー修理に出す
ご自身での修理が難しい、または損傷が広範囲にわたる場合には、メーカーに修理を依頼するという選択肢もあります。専門業者による修理は、確実な修復が期待できます。
ただし、体操用マットはサイズも重量もそれなりにあります(例えば、8~20kg、長さ1~3mなど)。そのため、メーカーに送る際の送料が高額になることが多いです。修理費用と送料を合わせると、新品への買い替えとあまり変わらない、あるいはそれ以上になる可能性もあります。修理を検討する際には、新品への買い替えも合わせて比較検討することをおすすめします。
体操用マットには、厚さ5cm程度の薄いものから、40cmを超える高跳び用マットまで、多種多様な種類があります。
いずれのマットも消耗品であり、子どもたちの安全を守るためには適切なメンテナンスが不可欠です。マットの傷みが初期の段階のうちに補修を行い、安全に長く使えるようにしていきましょう。
ページ作成:東洋体機株式会社
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