グラウンドテープと釘の基礎知識 - 種類と特徴
学校やスポーツ施設のグラウンドで、競技ラインやコートの目印として活躍するグラウンドテープ。そして、そのテープをしっかりと固定する釘。普段何気なく目にしているかもしれませんが、実は用途やグラウンドの状態に合わせて様々な種類があるんです。
「うちのグラウンド、ラインがすぐにずれて困るんだよなぁ…」
「もっと安全にラインを引ける方法はないのかな?」
そんなお悩みをお持ちの先生方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このページでは、グラウンドテープと釘の種類、それぞれの特徴、そして日々のメンテナンスや劣化時の対応について解説していきます。
グラウンドテープとは

グラウンドテープは、グラウンドに一時的または長期間ラインや目印を設置するために使用されるテープです。
材質は主にポリプロピレンやポリエステルなどの合成繊維でできており、耐久性や耐候性に優れています


釘用の穴が開いていて、スムーズに施工ができるようになっています。
幅について
グラウンドテープの幅は、一般的に1.5cm~2cm~3cm~から5.0cm程度など、さまざまなものがあります。
特に学校の常行やスポーツの現場でよく使われるのは、1.5cm幅と5.0cm幅の2種類です。
- 1.5cm幅: 主に陸上競技のトラックラインとして使用されます。細いラインは、カーブに沿って設置しやすく、トラックに適しています。
- 5.0cm幅: テニスやサッカーなどの簡易コートを作る際に便利です。幅広のラインは視認性が高く、プレーヤーにとって明確な境界線となります。
加工について
グラウンドテープの表面には、滑り止めのために筋状の加工が施されているものと、そうでないものがあります。
- 筋状加工あり: テープを踏んだ際のグリップ力が高まり、滑りにくくなります。これにより、プレー中の転倒や捻挫といった怪我のリスクを軽減できるため、安全性を重視するグラウンドにおすすめです。特に雨の日や湿気の多い環境下では、その効果を発揮します。
- 筋状加工なし: 比較的安価であることが多く、一時的なライン引きなどに用いられることがあります。

テープの断面加工では、長方形になっているものと半月状になっているものがあります。半月状の方が地面に食い込むような力のかかり方をするため、足をひっかけづらくオススメです。
釘(グラウンドテープ用)とは

グラウンドテープを地面に固定するために使用する釘は、テープの種類やグラウンドの状況に合わせて選ぶことが重要です。
長さ
グラウンドテープ用の釘の長さは、一般的に6cm~8cm程度のものが主流です。
- 長い釘: 地面に深く打ち込むことができるため、抜けにくく、テープをしっかりと固定できます。風の強い日や、頻繁に人が行き来する場所での使用に適しています。
- 短い釘: 比較的打ち込みやすく、一時的な固定や、地面が硬い場合に使用されることがあります。
形状
釘の形状も、固定力に大きく影響します。
- スクリュー型の釘: 表面にネジのような加工が施されており、打ち込んだ際に地面にしっかりと食い込みます。そのため、つるっとした表面の釘に比べて抜けにくいという特徴があります。より強固にテープを固定したい場合に適しています。
- ストレート型の釘: 一般的な形状の釘で、比較的安価に入手できます。
素材
グラウンドテープ用の釘の素材は、主にスチール製やプラスチック製のものがあります。
- スチール製: 強度が高く、耐久性に優れています。様々なグラウンドの状況に対応できますが、錆びやすいというデメリットもあります。最近では、錆びにくいようにメッキ加工されたものも多くなっています。
- プラスチック製: 軽量で錆びにくいというメリットがありますが、スチール製に比べると強度が劣る場合があります。柔らかい土壌のグラウンドや、一時的な固定に適しています。

鉄がむき出しのもの、セラミックコーティングされているものなどさまざまあります。コーティングされているものは保管中も使用中も錆びにくく、コーティングされていないむき出しの釘は錆びやすいです。
一見すると錆びることはデメリットに思えますが、錆びた釘は抜けにくくなるため、あえて錆びやすい釘を選ばれることもあります。
グラウンドテープと釘の使用方法
グラウンドテープと釘を正しく使用することで、安全で正確なラインを引くことができます
- 1. 準備: グラウンドの状態を確認し、必要な長さのグラウンドテープと適切な種類の釘を用意します。巻き尺やメジャー、ハンマーなどの道具も準備しましょう。
- 2. 位置決め: グラウンドマーカーが既に埋め込まれている場合は、それを基準にしてテープを張る位置を決めます。マーカーがない場合は、巻き尺などで正確な距離を測りながら、テープを張るラインを決めます。
- 3. テープ張り: 決めたラインに沿って、グラウンドテープをまっすぐに伸ばします。たるみがないように注意しましょう。
- 4. 釘打ち: テープがずれないように注意しながら、適切な間隔で釘を打ち込みます。一般的には、数メートル間隔で打ち込むのが目安ですが、風の強い場所や固定を強化したい場合は、間隔を狭めることを検討してください。釘を打ち込む際は、ハンマーでしっかりと地面に打ち込み、テープが浮かないように固定します。
日常のメンテナンス
グラウンドテープを長く安全に使用するためには、日々のメンテナンスが欠かせません。
- 定期的な点検: テープに破れや剥がれがないか、釘が浮いていないかなどを定期的に確認しましょう。特に使用頻度の高い場所や、雨風にさらされる場所は念入りにチェックしてください。
- 清掃: テープの上に砂や落ち葉などが堆積すると、滑りやすくなる可能性があります。定期的に清掃し、常に পরিষ্কারな状態を保つように心がけましょう。
- 釘の打ち直し: 釘が浮いていたり、抜けかかっていたりする場合は、早めに打ち直しましょう。そのままにしておくと、テープが剥がれて怪我の原因になることがあります。

グラウンドに張ったテープは砂がかかって見づらくなります。
コートブラシなどで綺麗にします。
ラインブラシがあると、ピンポイントでライン上だけ掃除できるのでより便利です
グラウンドテープの劣化時

グラウンドテープは、長期間の使用や紫外線、雨風の影響で徐々に劣化していきます。劣化したテープは、本来の機能を発揮できなくなるだけでなく、怪我の原因にもなりかねません。
交換の目安
- テープが変色したり、ひび割れが目立つようになった場合
- テープの粘着力が弱まり、剥がれやすくなった場合
- テープの表面の滑り止め加工が薄れてきた場合
- 釘を打ち込んでもすぐに抜けてしまうようになった場合
上記のような症状が見られた場合は、速やかに新しいテープへの交換を検討しましょう。
グラウンドテープと釘は、安全で快適なスポーツ環境を維持するために、なくてはならない存在です。それぞれの特徴を理解し、適切な種類を選び、正しい方法で使用することで、グラウンドをより安全で使いやすいものにすることができます。
ページ作成:東洋体機株式会社
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