公開日:2021/05/31 -> 更新日:2022/11/01

長持ちするボールの選び方

学校現場でよく耳にするのが、「購入したボールがすぐにダメになってしまい、買っても買っても追いつかない」というお悩みです。せっかく用意したボールがすぐに使えなくなってしまうのは、予算的にも管理の手間的にも頭の痛い問題ですよね。

そこで今回は、少しでも長く、そして快適に使えるボールの種類や選び方について、私たちの経験も踏まえてお話ししたいと思います。ぜひ、皆さんの学校でのボール選びの参考にしてみてください。

競技別 耐久性の高いボールの選び方

まず、基本的なこととしてお伝えしたいのは、「安価なボールや柔らかい素材のボールは、どうしても耐久性が低くなる傾向がある」ということです。もちろん、低学年の児童生徒さんには柔らかいボールが適している場合もありますので、一概に「硬いものが良い」とは言えません。

しかし、使用する年代や用途に応じてボールを使い分けることで、結果的にトータルコストを抑え、より長くボールを使うことができるようになります。例えば、低学年には柔らかさ重視、高学年には耐久性重視といった使い分けも効果的だと考えられます。

サッカーボール(フットボール)

サッカーボールは、同じ使用者層を対象とした製品の中でも、様々な価格帯のものが販売されています。そして、一般的に価格帯の高いボールほど耐久性が高い傾向にあります。

これは、高価格帯の製品がカタログスペック上では大きな差がないように見えても、実際に使われている革素材のグレードが上質であったり、縫製がより頑丈であったりと、見えない部分で工夫が凝らされていることが多いからです。

もし、どの製品が良いか迷われた場合は、小売店に問い合わせてみるのも良いでしょう。詳しい話を聞くことで、よりご自身の学校に合った、長持ちするボールを見つけられるかもしれません。

ドッジボール

ドッジボールの場合、「ライトドッジボール」や「ソフトドッジボール」と呼ばれるものは、柔らかさを追求している分、耐久性が犠牲になっている側面があります。これらのボールは、主に幼児から小学校中学年くらいまでを想定したサイズ(0号~2号)で展開されていることが多いですね。

小学校高学年や中学生になると、力が強くなるため、ライトドッジボールやソフトドッジボールでは耐久性に不安を感じる場面が増えてくるでしょう。個人的な感覚ではありますが、ライトドッジよりはソフトドッジの方が、わずかながら耐久性が高いように思います。

ですので、ボールを怖がってしまう低学年にはライトドッジボールやソフトドッジボールのような柔らかさ重視のボールを使用し、それ以外の学年では通常のドッジボールを使用することをおすすめします。そうすることで、使用感と耐久性のバランスを取ることができるでしょう。

ミカサのスマイルボールも選択肢に

近年、注目を集めているのがミカサのスマイルボールです。このボールは、比較的丈夫でありながら柔らかさも持ち合わせており、多くのメリットがあると感じています。後ほどデメリットについても触れますが、新しい選択肢としてぜひ検討していただきたいボールです。

  • ライトドッジボールではなく、通常のドッジボールの使用を検討する。
  • ソフトバレーボール(ゴム)は、1200シリーズより1500シリーズを選ぶ(糸巻き構造で丈夫で歪みにくい)。
  • ソフトバレーボール(ビニール)は、軽い30gよりも100gのものを多めに導入する。
  • もし球技の種類が許すなら、ミカサのスマイルボールへの切り替えを検討する。

ミカサのスマイルボールは従来のボールよりは割高ですが、素材的に非常に丈夫です。

ソフトバレーボール

ソフトバレーボール(ゴム)に関して言えば、1200という型番の種類よりも1500という型番のボールの方が、糸巻き構造が採用されており、より丈夫に作られています。昔は「~DX(デラックス)」という表記がされていたものが、現在の1500シリーズに相当します。

お使いの販売店によっては独自の型番を付けている場合もありますので、その際は商品名などを確認していただくか、販売店に直接問い合わせて確認するのが確実でしょう。

一方、ソフトバレーボールのビニール製は、軽いものほど素材が薄くなる傾向があります。一般的なボールに比べて耐久性は劣りますので、もし使用されるのであれば、なるべく重いものを選ぶと、比較的長持ちするかと思います。それでも、どうしても破れやすいという課題はありますが…。

新しい選択肢「ミカサのスマイルボール」について

先ほどドッジボールの項目でも少し触れましたが、ミカサのスマイルボールは、ここ数年で有力な選択肢として登場してきました。ゴムボールに比べて価格は400~500円ほど高くなりますが、素材的な強度はゴムボールの約2倍もあると言われています。この素材的な強度が、ボール自体の耐久性にも良い影響を与えていると感じています。

しかし、どんなボールにもメリットとデメリットがあります。スマイルボールのデメリットとして挙げられるのは、以下の点です。

  • 傷つきやすいこと
  • 汚れやすいこと
  • 値段がやや高めであること

「傷つきやすい」というのは、特に屋外で使用した場合に、小さな傷がつきやすく、それが目立ちやすいという意味です。ただ、この小傷がすぐに耐久性に影響を与えるわけではありませんので、見た目をあまり気にされないのであれば問題ないでしょう。

「汚れやすい」というのは、砂ぼこりなどが付きやすいということです。特に雨が少なく、地面が乾燥しやすい季節や地域では、汚れが目立つかもしれません。しかし、スマイルボールは水洗いが可能ですので、定期的に洗うことができる環境であれば、この問題も解決できます。

値段がやや高めであることは否めませんが、それを上回る耐久性というメリットがあるため、実際に多くの学校で採用されるケースが増えています。

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ページ作成:東洋体機株式会社

ページ作成者:東洋体機株式会社

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