公開日:2021/05/19 -> 更新日:2023/07/04

平均台の基礎知識

平均台は、バランス感覚を養うのに非常に効果的な器具であり、器械体操競技では欠かせない種目の一つです。また、近年では、高齢者のリハビリテーションや、一般の方の体幹トレーニングにも活用されるなど、その用途は多岐にわたります。

この記事では、平均台の種類から選び方、そして安全に長く使用するためのメンテナンスについて解説していきます。

平均台の種類

平均台と一口に言っても、使用目的や材質によっていくつかの種類があります。それぞれの特徴を知ることで、より適切な平均台選びに繋がるはずです。

器械体操用

器械体操競技で使用される平均台は、その精度と安全性が非常に重要視されます。

  • 素材: 台の部分は、木材をベースに人工皮革やスエードなどの滑りにくい素材で覆われています。これにより、選手は安定した演技を行うことができます。
  • サイズ: 国際体操連盟(FIG)の規定により、長さ5m、幅10cmとなっています。
  • 高度な技術を必要とするため、非常に頑丈に作られており、安定感があります。脚部も金属製でしっかりと固定されるようになっています。

こちらの写真は体操器具を数多く製造している[セノー株式会社](https://seft.jp/manufacture-about-senoh/)の製品です。

価格帯は50~90万円ほど。大人が台の上で激しく動くため、安定性・耐久性が特に重視されます。

授業向け

学校の体育授業で使用される平均台は、安全性と耐久性に優れていることが求められます。

  • 素材: 木材や合成樹脂など、様々な素材が用いられています。表面は滑りにくい加工が施されていることが多いです。
  • サイズ: 長さや高さは、学校の設備や生徒の年齢層に合わせて様々なバリエーションがあります。高さが調節可能なものもあります。

学校体育などで体育の授業で使われるものです。下記の写真はトーエイライト社の平均台です。

たいていは木製で、落ちても怪我しづらいように高さ10~30㎝程度と低めになっています。

平均的な価格は3万円台~6万円ほどです。

授業向けの中でも特に指導に重点を置いた平均台は、指導用ラインが描かれていたり、低学年の子供が乗りやすいようにステップ台があったりします。写真の平均台はトーエイライト社の製品です。

トレーニング・レクリエーション向け

近年では、家庭でのトレーニングや、高齢者施設でのレクリエーション活動などでも平均台が活用されています。

リハビリや遊び用の平均台は、木製ではなくやわらかいソフトタイプが使われることもあります。一般的な平均台の形をしていません。
価格は2万円台~8万円程度と、比較的大きな幅があります。

  • 素材: EVA素材や発泡ポリエチレンなど、柔らかい素材で作られているものが多く、安全性が考慮されています。
  • サイズ: 長さは様々で、短いものから長いものまであります。高さも一般のものに比べて低くなっています。
  • 特徴: 設置や移動が簡単で、手軽にバランス感覚を養うことができます。中には、連結させて長さを調整できるものも。

平均台のメンテナンス

平均台を安全に長く使用するためには、適切なメンテナンスが不可欠です。特に学校で使用する器具は、多くの生徒が使用するため、定期的な点検とメンテナンスが重要になります。

競技用平均台は、脚部が非常に頑丈に作られています。そのため、一般的な標準耐用年数は7年とされています。ただし、これはあくまで目安であり、使用頻度や保管状況によって大きく左右されます。

体育器具全般のメンテナンスについて、文部科学省が発行している「事故防止のためのスポーツ器具の正しい使い方と安全管理の手引き」という参考書があります。この中にも平均台の標準耐用年数やメンテナンスに関する記述がありますので、ぜひ一度目を通してみてください。

メンテナンスの具体的な箇所としては、以下の点が挙げられます。

  • 台の表面: 汚れを拭き取り、ひび割れや剥がれがないか定期的に確認してください。特に、雨天時の使用や、汗が付着した場合は、放置せずに清掃することが重要です。
  • 脚部: ネジやボルトの緩みがないか確認し、必要であれば締め直してください。また、サビや腐食がないかも確認しましょう。
  • 高さ調節機能: スムーズに高さ調節ができるか確認し、固くなっている場合は専門業者に相談してください。
  • 保管状況: 直射日光や高温多湿を避け、屋内で保管することが望ましいです。

もし、平均台のメンテナンスについてご不明な点や、専門的な修理が必要な場合は、お取引のある専門業者にご相談ください。安全な体育環境を維持するために、定期的なメンテナンスを心がけましょう。

Tags:

ページ作成:東洋体機株式会社

ページ作成者:東洋体機株式会社

運動施設・学校向け 体育器具・スポーツ用品専門会社
設立は1963年。
知られる機会があまり無い「運動器具の知識・選び方etc」を各種施設管理者向けに紹介していきます。

  • Vimeo
  • Youtube

安全対策用クッション敷設事例 詳細ページ