競技・施設用トランポリンの種類と特徴
トランポリンは、バランス感覚、調整力、そして持久力づくりに特に役立つスポーツとして、国際的な競技にもなっています。用具としてのトランポリンは、大きく分けて施設向けの競技用(=施設用)と家庭用があり、前者は【学校・施設・公民館・スポーツクラブ】などで使われています。この記事では、それらの施設向けトランポリンの種類と特徴について詳しくご紹介していきます。
施設用トランポリンの特徴・メリット
家庭用トランポリンと比較すると、施設用トランポリンにはいくつかの大きな特徴とメリットがあります。
- サイズが大きい: 競技や多人数での利用を想定しているため、家庭用よりもはるかに大きなサイズが一般的です。
- フレームやベッドの強度が高い: 不特定多数の利用や、より高度な技に対応するため、フレームやジャンプ面(ベッド)の素材や構造が非常に頑丈に作られています。
- メンテナンス性が良い: 日常的な手入れや部品交換がしやすく設計されており、長く安全に使い続けられるよう配慮されています。
- 交換部品の供給が多い: 万が一の故障や消耗に対応できるよう、交換部品が豊富に用意されていることが多いです。
- 安全性を確保するための規格がある: 利用者の安全を守るため、各国の協会や団体が定めた厳しい安全基準や検定をクリアした製品が多く存在します。
これらの特徴は、施設で多くの人が安全に、そして効果的にトランポリンを利用するために不可欠な要素だと考えます。
競技用・業務用トランポリンの種類
施設用トランポリンには、用途や競技レベルに応じて様々な種類があります。
公式検定品トランポリン

国際的な競技会で使用されることを想定して作られたトランポリンです。各国のトランポリン協会が定めた厳しい検定基準をクリアした製品であり、体操競技のトップクラスの大会で使われています。
豊富な周辺機器(オプション)が用意されており、これらを組み合わせて一つのシステムとして使用するのが一般的です。ドイツをはじめとする海外製の製品が多く見られます。
公式検定品の一般的なサイズは、5100mm × 2920mm × 高さ1150mmです。
価格は100万円からが目安となります。
普及検定品トランポリン

普及検定品も、体操競技用に適した製品ですが、公式検定品よりも幅広い施設での利用を想定しています。
例えば、写真の製品は吉田体機社製のTP-210(A)競技用トランポリンに弾性強化フレームをプラスしたものです。より競技に近い感覚で練習ができるように工夫されています。
普及検定品の一般的なサイズは、4500mm × 2700mm × 高さ1000mmです。
価格帯は60万円から90万円ほどが目安になります。

また、写真のセノー社製CA2011 レギュレーションもこのカテゴリーに属します。一般的な運動施設や学校などで使われることが多く、高い安全性を持ちながらも、比較的導入しやすいランクのトランポリンと言えるでしょう。
ジュニア・チャイルド・レクリエーション用トランポリン
本格的な競技用としては作られていませんが、施設利用に十分な安全性を持つ製品が、ジュニア・チャイルド・レクリエーション用トランポリンです。学校や自治会館などにもよく設置されていますし、子供、幼児、身体障害者向けの施設でも、授業やレクリエーション活動に使われています。
個人向けのトランポリンと比較すると、不特定多数の利用を前提としているため、より高い安全基準を満たしているのが特徴です。

写真の吉田体機社のTP-209普及型トランポリンは、使わないときに折り畳んで収納できるタイプです。施設向けのトランポリンの多くは、限られたスペースを有効活用できるよう、このように折り畳みができるようになっています。

また、写真の吉田体機社製TP-206 ジャンプー・ストラドルは、幼児向け施設で特に人気があります。幼児用であっても、不特定多数が使う場合は、このような施設向けのトランポリンを使用することをおすすめします。剛性・安全性・メンテナンス性に優れており、長く使い続けることができるでしょう。
障害者施設向けトランポリン

障害をお持ちの方々が安全に、そして楽しくトランポリンを利用できるよう、特別に設計されたトランポリンも存在します。
写真のセノー社のCR0100 ソフトトランポリンは、フレームの高さが調整されており、車いすの方でも乗り降りしやすい構造になっています。
障害者専用に開発されたトランポリンの中には、健常者の使用には適さないものもありますので、選定時には専用か兼用かを確認することが重要だと考えます。利用者の特性に合わせて最適な製品を選ぶことが、安全で効果的な活動につながります。
競技用・業務用トランポリン向け周辺用具
トランポリンをより安全に、そして効果的に利用するためには、様々な周辺用具が不可欠です。トランポリン本体を補助するものや、競技中の安全性を高めるものなどがあります。
例えば、背の高いトランポリンに乗るためのタラップや、宙返りの練習を補助するための釣り装置などがあります。

周辺器具が充実しているのも、施設向けトランポリンの大きな特徴です。写真に示されているのは、先述したTP-210(A)競技用トランポリン弾性強化フレームです。長方形に見える部分は、マットと補助台を組み合わせて作られています。これにより、トランポリンへの出入りや、演技中の安全性が向上します。

この他にも、トランポリン本体を保護するための収納カバーや、スポッターマットと呼ばれるものがあります。スポッターマットとは、競技中のトランポリンに指定された人が投げ入れるために持つマットで、競技者が危険な状況に陥った際に安全を確保する目的で使われるものです。これらの周辺用具を適切に活用することで、利用者の安全を確保し、より充実したトランポリン活動が可能になると考えます。
おすすめの競技用・施設用トランポリン
よく使われるトランポリンは下記ページにて紹介しています。
ページ作成:東洋体機株式会社
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