体育館の金属プレート(床金具)の基礎知識
体育館の床にある、10㎝角ほどの金属製プレート、『床金具』について基本的なことを説明していきます。

床金具とは
体育館の床をよく見てみると、10cm角ほどの金属製のプレートが埋め込まれていることに気づく方もいらっしゃるのではないでしょうか。これは『床金具(ゆかかなぐ)』、あるいは『床面金具(ゆかめんかなぐ)』と呼ばれているものです。このブログでは、皆さんに馴染みやすいように「床金具」という呼び方で進めていきたいと思います。
体育館には、バレーボールやテニスといった様々な競技で使う支柱を立てるための穴が開いています。そして、その穴を作るために床金具の本体が床下に設置されており、普段使わないときには、床金具のフタがその穴を塞いでいるのです。
床金具の種類:用途に合わせた2タイプ
実は、床金具には主に2つの種類があるのをご存知でしょうか?それは、バレーボール・テニス用とソフトバレー用です。
バレーボールやテニスで使用する支柱は、直径が76.3mmと比較的太いのに対し、ソフトバレー用の支柱は直径が40mmと、およそ2倍近い太さがあります。そのため、これらの穴を兼用することは構造上できません。それぞれの競技に合った床金具が設置されているというわけですね。


床金具のフタの固定方法:意外とバリエーション豊か
普段何気なく見ている床金具のフタですが、その固定方法も実に様々なものがあります。
- スライドさせて開閉するタイプ
- フタを開けて、穴の脇に落とし込むタイプ
- 完全にフタを取り外せるタイプ
ほとんどのフタは手で簡単に開けられるように設計されていますが、中には工具が必要なタイプも稀にあります。また、フタが本体から完全に分離しない構造の製品もあるんですよ。体育館によって、色々な工夫が凝らされているんですね。

床金具の全体構造:床下で支える大切な役割

体育館の床金具は、普段目にすることのない床下で、しっかりと支柱を支えるという重要な役割を担っています。
もし床金具が壊れてしまったら?
金属製のフタと本体で構成されている床金具は、一見するととても頑丈そうに思えますよね。しかし、意外なことに破損してしまうケースもあります。
特に多いのが、バレーボールの支柱を抜く際に、誤って金具の上に落としてしまうという事故です。ぶつかり方によっては、フタ部分だけでなく、床下の本体部分まで破損してしまうことも。
ちなみに、バレーボールの支柱の重さは、アルミ製のものでも1本あたり約10kg、鉄製のものになると約25kgにもなります。
フタ部分の破損:比較的軽微な修理で済む場合も

へこんだふたの例
床金具のフタ部分が壊れてしまった場合、多くは同じ製品のフタだけを購入して交換することで修理が完了します。比較的、費用も抑えられ、工事も簡単であることが多いです。
本体部分の破損:大掛かりな修繕工事が必要に
一方、床下の本体部分が破損してしまうと、かなり大掛かりな修繕工事が必要になるケースがほとんどです。
具体的には、床のフローリングを剥がし、その下のコンクリートを割って床金具を固定していた筒状の本体を取り出し、新しい製品を再度設置するという工程になります。費用感としては、およそ5万円から15万円程度、工事期間は半日から一日程度を見ていただく必要があるでしょう。


体育館の床金具は、日々の体育授業や部活動を安全に行う上で、非常に重要な役割を果たしています。もし破損を見つけた場合は、そのままにせず、専門業者に相談することをおすすめします。
ページ作成:東洋体機株式会社
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