バスケットゴール導入の基礎知識 - ゴールの種類とパーツ
バスケットゴールの導入を検討している方に向けて、ゴールの基本的な知識と構成するパーツを解説していきます。新規調達・施工・個人宅への設置など時にご参照ください。
簡易式のバスケットゴール
手軽にバスケットしたいときに使われるタイプのゴールです。「ポータブル式」や「据え置き式」も概ね同じ製品群を指しています。
設置工事が不要で価格も安く、家庭用のレクリエーションや小規模施設でよく使われています。
グローバル社が代理店をしているライフタイムプロダクツ社の製品が有名で、価格は30000円~100000円程度と安価。ボードのみのタイプや本体を水・砂の重さで固定するものなどがあります。
本格式のバスケットゴール
競技や部活動に使える本格的なタイプのバスケットゴールです。主に学校・スポーツ施設・運動公園などに設置されています。安定感・耐久性に優れ、ボードのサイズも共通規格となっています。
屋外用移動式
固定はせず、移動させることが可能なタイプ。グラウンドを柔軟に使えるため学校でよく見かけます。
移動用のキャスターがあるタイプと無いタイプ(定置式)があります。
キャスターありは若干値が張りますが移動がスムーズにでき、キャスター無しは移動に人手が必要ですが安価で安定性に優れます。
どちらの場合でもウエイトを使いって倒れにくくすることは必須です。
キャスターがない定置式タイプの例
三和体育2022カタログより S-9365定置式
屋外用固定式
その場に固定してしまうタイプのバスケットゴールです
移動式より安全性が高く、スポーツ施設や公園などに向いています。
部材が少なくて済むため価格も安めですが、基礎工事が必要となりトータルコストは移動式とさほど変わらないでしょう。
体育館用
体育館用のバスケットゴールは、屋外用とはまた異なる種類があります。
壁面に取り付けて動かせないもの、壁面に取り付け、使用時に前に引き出して使うもの、天井に取り付け使用時に降ろして使うもの、プロ向けの移動式etc・・・
体育館の広さや使用目的などを鑑みて最適なゴールを選びます。
バスケットゴールを構成する部品
バスケットゴールを構成する部品のうち、ゴールの特徴に大きく関わる部品について説明します。これらは単体で販売されていて、取り換えることが出来ます。
破損時の修理、よりよい品質のものに置き換える際の参考にしてください。
バスケットボード
バスケット板・ボード・バックボードとも呼ばれますが意味は同じです。
- サイズによる違い
サイズは一般用とジュニア用があります。
一般用は幅180cm、ジュニア用は幅120cmとなり、面積比では約2倍となっています。利用者の年齢層によって使い分けます。
- 素材による違い
素材は主に耐久性と美観に影響します。
一例を挙げると、木製(合板)は一般的な素材で、安価で軽く加工もしやすいのが特徴。耐久性はもっとも低くなっています。
アルミサンドイッチボード(アルミで合板を挟んだもの)はやや高価で重いのが難点ですが、耐久性があり美観にも優れる素材です。屋外仕様でも長持ちし、公共施設などに最適です。
アルミパンチングボードは高価ですが美観・耐久性に優れ、木製並みに軽量です。ただしボード取付用の資材の形状が限られるため、取り付け可能なゴールに制限があります。
その他にも強化ガラス製・プラスチック製・FRP製など素材だけ見てもさまざまな種類があります。
ゴールリング
バスケットリング・リングとも呼ばれますが意味は同じです。
バスケットゴールの全面に据え付けてある円形の器具で、カラーは赤やオレンジ色が多く、内径は基本的に45㎝です。
このリングにリングネット(後述)を張って使います。
- 機構の違い
通常のゴールリング -
稼働部位はありません。
ボードもしくはゴール本体の躯体に固定します。
もっともよく使われるスタンダードなタイプです。
跳ね上げ式 -
跳ね上げ式ゴールリングは、上に折りたたむことで一時的に使用不可の状態にできます。
夜間の使用を禁止して近隣に配慮する、校庭解放時の危険防止などの目的に使えます。
プレッシャーリリース機構 -
プレッシャーリリース機構は、バネ機構で力を逃がし、リングやボードの破損・ゴールの転倒を防ぎます。
ダンクシュートが可能なのはこのプレッシャーリリース機構のゴールリングです(ボードやゴール本体も対応している必要があります)。
- 適合性
ゴールリングも単体で交換可能な部品ですが、ゴール本体やボードとの相性によっては適合しない組み合わせがあります。購入時に販売店までご相談ください。
木製のバスケットボードなら比較的柔軟にゴールリング用の加工が可能。
強化ガラス・アルミパンチングなどは取り付けられるリングの条件が厳しい。
使われているバスケットボードの種類に合わせてゴールリングを選定する必要があります。
リングネット
ゴールリングに取り付けるネットです。消耗品のため、傷んだら交換していきます。
屋内/屋外で使い分ける必要性は低く、基本的に素材と仕様の違いで選ぶことになります。
- 素材によるリングネットの違い
ポリプロピレンは一般的に対候性が低く、ビニロンは一般的に吸湿性が高く、いずれもどちらかといえば屋内向けです。
ポリエステルは比較的屋外ゴールに向いています。
スチール製は化織よりも耐久性があり、特に屋外ゴールでの使う場合に差が出ます。
ただ上述したように、素材の違いはそこまで重要視はされません。
- 仕様によるリングネットの違い
アンチウィップと呼ばれることもある跳ね上がり防止加工タイプは、ネットの一部が硬くなっていて、ゴールの衝撃で跳ね上がり絡まるのを防げるのが特徴です。検定品のリングネットはほぼこの仕様です。
チェーンタイプはゴール時の音や感触が独特。ボールが傷みやすい点には注意が必要です。
検定品か求められるかは試合により異なりますので、そのゴールで試合を行う可能性があるなら検定品を選んでおくのが無難です。
- 価格帯の目安
リングネットは1000円~5000円ほどのものが主流です。素材や仕様、組みひもか撚り紐か、糸の太さや本数などでも価格差があります。スチールチェーン素材の者は10000円を超える場合も。
- リングネットのメンテナンスと交換時期
こちらのページでリングネットのおすすめを紹介しています
リングネットはバスケットボールが通過する摩擦・風・雨・直射日光など様々な要因で劣化していき破れ・千切れが起こります。
体育器具のメンテナンスの手引き等を参考に、3ヵ月ごとに点検し、2年を目安に交換しましょう
ページ作成:東洋体機株式会社
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