コースロープの概要 - 目的・組み合わせ・取り付けについて
このページではプールの壁面から伸びているロープ「コースロープ」についての情報を集約していきます。
コースロープの概要
コースロープとは
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コースロープとは、プールをコースごとに区切る仕切りのことです。
ひも状の長い器具で、赤や黄色などカラフルな色が使われています。ワイヤーをフロートに通し、両側をクリップやタンバックルで留めます。
クリップにはフックが付いており、プールの壁面にあるフックと繋げて固定します。
クリップやタンバックルはむき出しの金属なので、安全のためにカバーを付けることもあります。
コースロープに関連する部品類
コースロープは、下記のパーツで構成されています
【コースロープ】を【ワイヤー】に通し、両端を【フック】と【ターンバックル】につなぎ、プール壁面に固定します。
ターンバックルは安全のため【ターンバックルカバー】で覆うのが一般的です。
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コースロープの品質の大部分はフロートで決まります。
下記の安価なフロートは長いので使用量が減らせ、コストが安くて済みます。
柔らかいタイプのフロートは安全性が高く怪我に繋がりにくくなっている点が評価されています。
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コースロープの目的
コースロープの目的は、主として
- エリア分け(競技者がコースを外れないように)
- 消波(波を消して隣の競技者への影響を少なくする)
- 情報提供(ゴールまであと〇m、など)
です。
長さはどのように決めるのか
プールは長辺が25mもしくは50mプールの場合が多く、それに合わせて作られた長さ25m・50mの既成サイズのコースロープを使うことがほとんどです。
ただ、コースロープの長さは自由に指定して購入することも可能で、
それに合わせてフロートの種類・数・カラーも調整します。
フロートはどのように決めるのか
既製の長さ(25もしくは50m)であれば、フロートが最初から同梱されていることが多いです。
それ以外では、フロートを指定して購入する必要があります。
フロートは種類によって耐久性や消波性能が異なっており、価格もまちまちです。目的にあわせてある程度決まった組み合わせがありますので、メーカーや販売店に使用目的を伝えてご相談ください。
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コースロープのメンテナンスはどうするのか
コースロープは基本的に日常的な掃除を必要としません。
汚れがひどい場合は次亜塩酸ナトリウムを薄めて消毒したり、分解して洗剤で洗ったりもします。
また、フロートが破損している場合は、そのフロートのみを交換できます。
コースロープの区切りかた
長辺方向もしくは短辺方向に区切るのがオーソドックスなコースロープの使い方ですが、授業や水泳教室といった用途で使う場合には自由度の高い区切を行う時もあります。
プールの一部だけ水深を浅くする・使用者の習熟度合いにあわせてエリア分けをする等の使い方です。
プールの長辺方向と平行に区切る
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一般的な使い方です。
コースを長くとることができます。
プールの短辺方向と平行に区切る
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水泳学習やスイミングクラブで行われるプール教室などでは利用者のスキルに合わせて短いコースを作るシーンがあります。
ほとんどのプールで可能ですが、コースロープの長さと固定方法には注意が必要です。
短辺方向(12~13m)の既製品はまず無いため、長さを指定してセミオーダーで調達する必要があるでしょう。
別注品扱いになりますが、特に値段が割高になることは無く、長さに応じた費用で購入できるはずです。
固定方法については、短辺方向への固定の場合に適したフック壁面についているかを確認します。
無い場合は、排水のための側溝を活用する方法もあり、強度は劣るものの手軽で安価な手段となります。
長辺と短辺の組み合わせ
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長辺と短辺どちらかだけではなく、両方のコースロープを組み合わせることもできます。より細かく区切り、最大限にプールの面積を活用することができます。
コースロープは必ずしも側壁に固定する必要はないため、コースロープ同士をフックで繋げたり側壁とコースロープ間にコースロープを張ったりすることもできます。
自由に区切る
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さまざまな長さのコースロープを用意しておくと、より柔軟性のあるプールの活用が可能になります。
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レクリエーション目的でプールを区切るときにはキャラクターもののフロートを使うと子供たちの関心を引くこともできます。
コースロープの取り付けかた
フックの取り付け方
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コースロープは、端部分がフックやタンバックルに接続されています。
それをプール躯体にあるフックに引っ掛けて固定します。
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通常のコースロープは強く張るために片方がフック、もう片方がタンパックルになっています。
タンパックルは、中央をくるくる回してフック間の距離を調整する器具。
人力よりずっと強くロープを張ることができます。
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一方で、フックはタンバックルと比較すると長さ調整がしづらい(ほぼできない)構造になっています。
そのため、コースロープを作る際には片方の端をフック、もう片方をタンバックルにします。
フックが無いときの取り付けかた
プールの側壁にコースロープをひっかけるフックが無いときは、溝やグレーチング(溝蓋)を利用する方法もあります。
強度に劣るため本格的な競技には向きませんが、本来の場所以外にコースロープが設置できるメリットがあります。
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コースロープ取り付け時には、微調整が必要
コースロープのワイヤーはやや長めになっています。施設に合わせて調整するためのバッファなので取付時に微調整を行います。
大まかな手順は下記の通り。ワイヤーカッターが必要です。
慣れれば10~20分ぐらいで終わる作業だそうです。
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おすすめのコースロープ
プール施設のランクごとにおすすめのコースロープを紹介しています。
ページ作成:東洋体機株式会社
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