コースロープ巻取器の概要 - 種類・特徴・保管について
今回は、プールの設備の中でも、コースロープの管理に欠かせない「コースロープ巻取器」について、その種類や特徴、そして保管のポイントまでを掘り下げてご紹介したいと思います。
コースロープ巻取器とは
プールを区切る際に使用する「コースロープ」は、使わない時の収納方法に頭を悩ませることはありませんか? このコースロープをきれいに巻き取って保管するための器具が、「コースロープ巻取器(まきとりき)」です。
コースロープの収納には、内部が空洞になっているベンチなどを活用することも可能ですが、巻取器の大きな利点は、その運搬性にあると考えられます。必要な時にプールサイドへ移動させ、使用後は決められた場所に効率よく収納できるため、多くの学校で採用されているのではないでしょうか。

コースロープ巻取器はコースロープの破損を防ぐ工夫がなされているため、巻取器を使わない場合に比べて製品が長持ちし、コスト削減になります。
コースロープ巻取器の種類
コースロープ巻取器を選ぶ際に、どのような点に注目すれば良いか迷うこともあるかもしれません。製品ごとの違いは、主に以下の点に集約されます。
格納できるコースロープの長さ(本数)
巻取器1台につき、どの程度のコースロープを巻き取れるか、という点は非常に重要です。コースロープには「太さ」の概念があるため、太いロープを収納する際には、より多くのスペースが必要になります。そのため、お持ちのコースロープの長さや太さ、そして本数に合わせて、適切な容量の巻取器を選ぶことが大切です。
巻取器本体の材質
巻取器本体の材質は、一般的にスチールかステンレスが主流です。
スチール製
比較的安価で導入しやすいというメリットがあります。しかし、水気のあるプールサイドで使用する機会が多いため、サビ対策として塗装が施されている製品がほとんどです。定期的なメンテナンスで、塗装の状態を確認し、必要に応じて補修することで長くお使いいただけます。
ステンレス製
スチール製に比べて高価ではありますが、その分サビに強く、耐久性に優れています。長期間にわたって使用することを考えると、メンテナンスの手間を考慮すれば、結果的にコストパフォーマンスが良い場合もあります。
どちらの材質を選ぶかは、ご予算や使用環境、そしてどの程度の期間使用したいかによって判断されると良いでしょう。
その他
上記以外にも、製品によって様々な違いがあります。
デザイン
学校の景観に合うか、収納スペースに収まるかなども考慮すると良いかもしれません。
キャスターの大きさ
移動のしやすさに直結します。特に、コースロープを巻き取った状態ではかなりの重量になるため、安定した大きなキャスターを備えているかどうかも確認したいポイントです。
ガイドローラーの有無
コースロープをスムーズに巻き取るために、ガイドローラーが設置されている製品もあります。これにより、ロープの絡まりを防ぎ、効率的な作業が可能になります。
これらの細かな違いも、日々の使い勝手に大きく影響します。ぜひ、ご自身の学校の状況や、使用する方の目線で比較検討してみてください。
コースロープ巻取器のメンテナンス
せっかく導入したコースロープ巻取器も、適切なメンテナンスを行うことで、より長く安全に使用することができます。定期的な点検は、機器の寿命を延ばし、思わぬ故障を防ぐ上で非常に重要です。
特に以下の場所を中心に、定期的な点検をおすすめします。
- 本体:サビや塗装の剥がれがないか確認しましょう。サビが見られる場合は、早めに除去し、サビ止めを塗布することで進行を防ぐことができます。
- キャスター:スムーズに回転するか、破損や変形がないかを確認してください。異物が挟まっていないか、ロック機能が正常に作動するかなども見ておきましょう。
- 接合部:ボルトやナットが緩んでいないか、ガタつきがないかを確認し、必要であれば増し締めを行ってください。
- ドラム:コースロープを巻き取る部分に、変形や破損がないか確認しましょう。巻き取りがスムーズに行える状態を保つことが大切です。

これらの点検を定期的に行うことで、小さな不具合を早期に発見し、大きなトラブルに発展するのを防ぐことができます。安全なプール環境を維持するためにも、ぜひ日々の点検を習慣にしてください。
おすすめのコースロープ巻取器
現在、コースロープ巻取器は、毎年3~6社ほどのメーカーから様々な製品が発売されています。選択肢が多く、どれを選べば良いか悩んでしまうこともあるかと思います。
当Blogでは、コースロープ巻取器をいくつかの分類に分け、それぞれのカテゴリーでおすすめの製品をご紹介しています。ぜひ、以下のページも合わせてご覧ください。
ページ作成:東洋体機株式会社
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