スポーツ施設管理者必携の『事故防止のためのスポーツ器具の正しい使い方と安全点検の手引き』について、レビューします。この本はあまり購買欲をそそられないのは確かですが、スポーツ施設の事故を減らすために有益な情報が多数掲載されているからです。

こういった本はメンテナンス業者が読めばいいと思われがちですが、むしろ現場の人こそ日常点検のために読んで手元に置いておいていただきたく思います。

事故防止のためのスポーツ器具の正しい使い方と安全点検の手引き

本書籍の概要について-スポーツ用品メーカーの共著

業界専門本ではなくAmazonでも普通に売られています。

全国官報販売協同組合WEBサイトより https://www.gov-book.or.jp/book/detail.php?product_id=263489
全国官報販売協同組合WEBサイトより https://www.gov-book.or.jp/book/detail.php?product_id=263489

編集者として名を連ねているのはスポーツ用品のメーカー。運動施設、公園、学校などにはほとんどこれらメーカーの製品が入っており、製品自体を作っている立場からのアドバイスですので信頼がおけます。

以下、敬称略で編集者在籍の企業名です。

モルテン ルイ高 小川長春館 エバニュー トーエイライト セノー 三英 ダンノ製作所 テイエヌネット 三和体育製版 津村製作所 ニシスポーツ 船岡製作所  関西金属運動具製作所

刊行年は平成5年に初版、平成25年に第3版が出ています。

B5サイズで200ページ超のボリュームがあります。

内容について-190近いスポーツ器具の情報を網羅

約190種類ものスポーツ器具について掲載されています。

ひとつの器具について、

  • 点検箇所
  • 正しい使い方
  • 安全点検の時期
  • 維持管理についてのアドバイス

こういった事がイラスト付とともに解説されています。基本は1ページに1種類の遊具です。

内容の一例-使い方、安全対策、維持管理

たとえば「とび箱」のページは下記の通り。

イラストとともに番号が振ってありわかりやすくなっています。

正しい使い方はこのような記載です▼ なお、これは跳箱のページではありません。

安全対策の時期と内容

維持管理についてのアドバイス

他にもさまざまな遊具、器具について取り上げてあり、こちらはスポーツ用のネットです。

こちらは信号器。運動会用のスターターピストルです

こちらはスターティングブロック。陸上競技で使用します。

こちらは、学校や公園にある「滑り台」。

 

このような機器が掲載されています-目次一覧

掲載されている遊具の一覧はこのようなものになっています。

一部を抜粋します。

  • バスケット装置 吊下固定式
  • バスケット装置 壁面固定式
  • バスケット台 移動式
  • バックボード上下調節式
  • バレーボール用支柱
  • バレー支柱用防護パッド
  • バレーボールネット
  • 卓球台
  • バドミントン用支柱
  • ソフトバレーボール用補助支柱
  • テニス用支柱
  • フリーテニス用具
  • ハンドボールゴール 屋内用
  • フットサルゴール 屋内用
  • 得点板 移動式
  • 審判台
  • ボール入れカゴ
  • トランポリン
  • 鉄棒
  • 平行棒
  • 吊り輪
  • 吊り輪 吊り下げ式
  • あん馬
  • 跳馬
  • ゆか
  • 新体操マット
  • 平均台
  • 平均台教育用
  • 段違い平行棒
  • 着地マット
  • マット 教育用
  • ソフトマット
  • 跳躍版
  • 助走路
  • 円馬
  • 手具全般
  • 得点版 体操用
  • タンマ台
  • とび箱
  • 距離調節器
  • 低鉄棒
  • 床金具
  • 肋木
  • つり輪
  • ダンスバー
  • 防球ネット
  • 吊バトン 手動式・電動式

etc・・・ これが190近くありますので、ほとんどの運動器具は網羅されているといえます。

スポーツ器具メーカーの引用

スポーツ用品メーカーは毎年カタログを発行しており、カタログ末尾に「安全点検の目安」が載っています。その点検の目安の根拠となるのが、この書籍です。数多い器具のなかからそのメーカーが取り扱っている製品に絞り、さらにメーカー独自の見解を加えて掲載しています。

手元にメーカーカタログがあれば合わせてご覧ください。

一例として、2社分ピックアップしてみます。

エバニュー社

屋内、屋外幅広い製品を作るエバニュー社のカタログから。

WS003520

ルイ高社

屋外に特化した高品質製品メーカー、ルイ高社のカタログから。

ルイ高2016年度カタログより

スポーツ用品はメンテナンスが必須 本書が目安になります

スポーツ器具には、安全に使い続けられる期限があります。その期限は日常のメンテナンス次第で短くも長くもなります。そのうえメンテナンスの頻度や制度は、利用者の安全にも大きくかかわってくるものです。

大型器具ほど危険だと思われていて、定期的なメンテナンスが行われます。しかし製品サイズに関係なく劣化は進みますのでどんな器具にも定期的なチェックは必要です。

長く使えばコストパフォーマンスも上げることができますので、機器の大小にかかわらずどのようなものでも日常点検は欠かさないようにしましょう。

  • 体育用品・器具・用具には安全に使える目安がある
  • 基本は数ヶ月ごとの日常点検
  • 標準耐用年数を超えたら早めに買い替えを検討

事故なく、ケガなくスポーツをするには定期点検は欠かせないものです。
これらを参考にして、点検も毎日のスケジュールに組み込んでおいていただければと思います。

 

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