公開日:2023/01/05

Q:握力計に電池ボックスがあるが、電池を入れなくても動作するのはなぜですか?

電池が不要なはずの「アナログ式握力計」に、電池を入れるための場所があります。
なにも入れなくても動作しますが、なぜでしょうか?
質問

A:一部の握力計の仕様なので電池を入れずお使いください

まず、基本的なことですが、握力計には大きく分けて2種類あります。一つはデジタル式握力計で、こちらは計測結果が数値で表示されるため、電池が必要です。もう一つはアナログ式握力計で、こちらは針が動いて目盛りで示すため、通常は電池を必要としません。

デジタル式の握力計に電池を入れる場所(電池ボックス)があるのは当然ですが、アナログ式の中にも、本来は電池が不要なはずなのに電池ボックスが存在する機種がごく一部あります。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

こちらはトーエイライト社製のアナログ式握力計

原因はボディ部分の共有

この疑問の答えは、製品の製造工程にあります。実は、ご指摘のアナログ式握力計のボディ部分のパーツが、デジタル式の握力計のボディと共通化されていることに原因があります。

すべての握力計に当てはまるわけではありませんが、一部のメーカーでは、製造コストを抑えるために、異なる種類の製品でも共通して使える部品を積極的に採用しています。そのため、デジタル式用に設計されたボディが、アナログ式にも使われているケースがあるのです。結果として、アナログ式握力計のボディに、デジタル式には必要な「電池ボックス」がそのまま残ってしまっている、というわけです。

ですので、多くの先生方がお持ちのアナログ式握力計には電池ボックスがないのが普通です。もし電池ボックスがあっても、それは不良品ではありませんのでご安心ください。

当該機種の握力計には、裏面に電池ボックスのパネルがあります。

フタをあけると電池スペース。
ただしケーブルは無く、電池を入れたとしてもどこにもつながりません。

電池ボックスがあってもそのまま使える

取扱説明書が見当たらなかったり、電池ボックスに封印のシールなどが貼られていなかったりすると、戸惑ってしまうかもしれません。しかし、電池ボックスがあるアナログ式握力計でも、計測の精度や製品の強度に何ら問題はありません。

これは、あくまでボディパーツの共通化によるものであり、製品本来の機能には影響がないからです。そのため、無理に電池を入れようとしたり、何かをしようとしたりする必要はありません。そのままの状態で、これまで通り測定にお使いいただけます。

先生方の中には、生徒さんの体力測定などで握力計を使う機会も多いかと思います。もしお手元のアナログ式握力計に電池ボックスがあっても、それは製品の仕様によるものですので、安心してご活用ください。

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ページ作成:東洋体機株式会社

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