学校は成長期の児童が全力で活動する施設です。予期せぬ事故をゼロにすることは難しいですが、過去の事例から予測して防げていることも多々あります。
ここでは、そういった予測可能な事故に対処するための救急用具を3点紹介したいと思います。
軽いケガなどに「メディカルキット」
応急手当に必要となる物を入れて、常備しておく専用バッグです。部活の遠征などの際には持ち運んでも行けます。
上記写真はモルテン社製の「メディカルバッグ」。中身は入っていないので、別途用意する必要があります。下記のようなものを入れておきましょう。
中身の例:テーピング、テーピングシザース、バンドエイド、消毒液、綿棒、アイスノン、コールドスプレー、包帯、コットンなど。
対象者の年代や競技種目、アレルギー有無などに応じて内容は変えたほうが良いです。
メディカルバッグの代わりに普通のカバンでも一応代用は出来ますが、やはり専用バッグのほうが便利です。必要なものを納め・分類・運搬しやすい仕切り方やサイズ、耐久性になっているからです。
メディカルバックの商品例として、こういった製品があります。
メディカルバッグの製品例
ミカサ社 メディカルバッグ
内容物が多くなりそうなら、たくさん入るこちらもオススメできます。アスレチックトレーナー用バッグ。
熱中症対策に「熱中症対策キット」
おもに真夏に必要になるのが熱中症の対策用品ですが、夏前後の高湿度の時期にも熱中症は発生しています。
現代は昔より気温は高くなり、一方で冷房設備は必ずしも十分ではなく、子供たちの体感温度は大人より高い・・・と、施設での熱中症対策が必要とされる要因は多々ありますので、メディカルキット同様に熱中症対策キットも常備ください。
上記の写真はミカサ社が一時期取り扱いしていた熱中症対策です。
いまはもう廃番ですが、他のメーカーからいくつも出ているので手に入れやすいです。
▼熱中要対策キットの一例
児童生徒の心臓性突然死対策に「AED」
2004年から使用が認可されたAEDは、心臓性突然死への初期対応として使うものです。
駅伝で女子生徒が亡くなったり、東京マラソンで倒れた人がAEDで救命されたり、野球のボールが胸に当たって心臓震とうを起こした高校生がAEDで救命された、という事例もあります。(https://www.jhf.or.jp/check/aed/school/)
学校は広域避難場所としての役割も担うので、AEDの備えは必須です。
そしてAEDは一度購入すればそれでよいといったものではありません。定期的な買い替え・メンテナンス・講習を行って、いざというときに迷わず判断できるように備えておく必要があります。
独自に行うのは大変なので、無料見積もりから導入後までトータルでバックアップしてくれるこういったAED専門会社と連携するのが一般的です。
今は、学校で年間約50人が心臓突然死しているそうです。学校現場で役立ちそうなWEBサイトをいくつか掲載しますので、こちらも合わせてご確認ください。
児童生徒の心臓性突然死とAED
https://www.gakkohoken.jp/special/archives/84
総務省の資料
AEDの利用環境整備についての調査(総務省PFD)