学校のように子どもたちが運動を行う施設では、ぶつかりやすいものが多くあります。

走り回ってぶつかると、予想外に強いダメージを負うことになります。
脳震とうになる。救急車を呼ぶことになる。傷跡が顔に残る、などです。

衝突事故を少しでも減らしたい、といつも考えている施設管理者の方にぜひお読みいただきたいと思います。

 

子どもたちが走っていてぶつかり、ケガにつながるものはいろいろとあります。
たとえば、建物自体や外にある階段、フェンスなどの付属物、備え付けの遊具や移動式の器具などです。

小さな子どもは前をよく見ていません。
友達と一緒だと後ろを振り向きながら走ることもあります。

中高生以上でもケガをすることがあります。
会話に夢中になる・スマホをしながら、もしくは考え事をしながらなど、
注意力が疎かになることもあります。

グラウンドの場合は、原因が不注意によるものだけではなく、
競技中・運動中というケースもあります。

そういった構造物への衝突が起こったときに、
コブで済むのか救急車を呼ぶ事態になるのかでは大きな違いがあります。

防げる事故は防ぐに越したことはありません。

人の行き来が多かったり、子どもが走り回る場所だったりするのであれば、
施設側の安全管理面も問題になることがあります。

危険性の程度に応じた適切な安全対策をしておくと安心です。

この記事では、子どもたちが角などにぶつかってケガをしないように、
防護マットを設置すべき場所、対象製品などを紹介します。

 

対策の方法には、どんなものがあるか

防護マットでの対策についていくつか紹介したいと思うのですが、
その前に防護マット以外での対策はないか?という点についても少し触れます。

ぶつかったときに大きなけがにつながる恐れが高い、施設の突起や角などへの対策は主に3つです。

1)危険物自体をなくす

2)近寄らせないようにする

3)危険性を減らす

1)の「危険物自体をなくす」のはなかなか困難なことが多いです。

必要の無い設備なら撤去すればいいのです。
しかし、たいていの場合は必要があるからこそ、そこにあるものです。
建物自体の柱や壁、階段であれば撤去することは非現実的です。

2)の「近寄らせないようにする」は、立入禁止にして抜け道があるなら塞ぐなどです。
たとえば、裏庭や校舎の裏側、施設のバックヤードが該当します。

3)の「危険性を減らす」はもっとも現実的な方法です。
無くせない、立入禁止もできないのであれば危険性を減らすという対策になるのは必然です。

そして危険性を減らすために出来ることは何か?
それは柔らかいもので覆うことです。

しかし柔らかければなんでも良いわけではありません。いくつかの条件があります。

  • きちんと衝撃を吸収してくれる
  • 風や雨にも強く劣化しにくい
  • 取れにくい・剥がれにくい

などです。

つまり、多くの子どもが長期間使っていても問題ない耐久性と、いいクッションになってくれるかです。
それが、防護パットが使われる理由です。
防護パットはまさにそのためにあるものなので、上で挙げた条件を満たしています。

ただし、万能な防護パットはありません。
使う場所や形状によっていろいろなものがありますので、シーン別にご紹介します。

 

場所別、対策すべきところと使われている防護パット

 

グラウンド周りの壁面

例:野球のバックネット

転ぶとぶつかりそうな高さに、ちょうどコンクリート壁のカドが来ているため、危い印象が強いところです。

野球のバックネットではないですが、転んで校庭のコンクリートに頬を打った事故事例があります。

日本スポーツ振興センター学校安全WEB http://www.jpnsport.go.jp/anzen/Default.aspx?TabId=822

施工不要の貼るだけの防護マットもありますので安く・手軽に安全対策ができます。

設置前と後です。この例では、コンクリートブロックの全面を覆っています。

 

角部分の断面図は、下の写真みたいになっています。
これなら角にぶつかっても致命的なケガにはなりません。

 

建物の外階段

階段下のカド部分です。

走ってきた児童の頭がちょうどあたる高さでもあります。

 

裏庭で鬼ごっこなどしていて、後ろを振り返りながら走り回るので、かなり強くぶつかることもあります。
救急車を呼ぶことになる前に対策が望まれます。

WS004063
ルイ高2016カタログより

 

建物内部の柱や壁面

屋内にある通し柱は壁とつながっていて防護パットを巻きつけられない場合もあります。

しかし、ここでも事故が起こっています。

学校安全WEB屋内の柱にぶつかる事故は防ぎたいものです。
柱をカバーできる製品はあり、下の写真の製品はマジックテープで付けるタイプです。

 

こちらは壁面に取り付けるタイプです。
両サイドにバーが通っているため、何もないただの壁面にも取り付けられます。

 

グラウンドの周囲・建物の敷地周りのフェンスを支える柱

見た目に「ぶつかる」ことがわかりやすいのであまり勢い良くは当たらないことが多いところです。

しかし、ボールを取ることに夢中になっていると、フェンスに気づかないことがあります。

また、電源BOX等があれば特に対策しておいたほうがよいかと思います。

 

コンクリート支柱

施設内のいたるところに立っています。
電気設備の配電盤や照明のコントロールボックスが設置されていることもあります。

この事例だと、雨除け施設の支柱に頭をぶつけています。

全部が全部に対策をするのは難しくても、子供がよく走り回るところには対策をしておくと管理者も安心です。

 

屋外の固定バスケットゴール

下の写真は、柱が1本の単柱式と呼ばれるバスケットゴールです。

その単柱式バスケットゴールの防護パットありと無しの状態です。

ゴールの設置場所に応じて防護マットの有無を検討されればよいかと思います。
下の事例のように、バスケットゴールの土台につまづいて、支柱にぶつかる場合もあります。

 

こちらは移動式のバスケットゴールです。支柱の形状が異なると、カバーする範囲も変える必要があります。

 

バレーボールの支柱

下の写真はバレーボールの支柱用カバーです。

バレーボールはボール頭から飛び込むことも多いので、
出来る限り支柱にはカバーをつけ、万一の事故を防止します。

ラグビーポール、コーナーフラッグ

ラグビーやサッカーは、ゴール付近での競り合いになることが多い競技です。

 

ポールの形状や太さによって、いろいろな防護パットがあります。

 

 

まとめ

 

  • ケガをしそうな建物、遊具には防護パットで覆う
  • 安全対策は利用者だけでなく施設管理者もする
  • 場所により使う防護パッドが変わる
  • 迷ったら工事業者や建設会社、遊具を扱っている店に相談を

管理者目線では、なかなか「ここが危険そうだ」ということを実感できない場所も多いかと思います。
防護パットを設置する場所を確認するときには、利用者の年齢や身長、行動パターンを想像してみてください。

利用者になりきってから見ると、意外な場所が危ないと気がつくことも多くあります。
いろいろな事故事例を紹介したので、参考して考えてみてください。

防護パッドは当社でも扱っているものがあるので、

ご相談等お気軽にどうぞ。

 

Last Update: 2021-05-26  

2021-05-26  製品ジャンル
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