グラウンドでは、ラインパウダーと言われる白線を書く粉が必需品です。陸上競技のトラックを引いたり、航空写真撮影の図柄を描いたりと、グラウンド整備目的で使用されます。
昔は危険な消石灰(水酸化カルシウム)が使われていましたが、今は一応安全な炭酸カルシウムになっています。
ただ、炭酸カルシウムのラインパウダーでもアレルギーが出てしまう体質の人もいます。
この記事では、アレルギーが出てしまう人向けの石灰・代替品をを紹介します
普通のラインパウダー(石灰)でアレルギーが出る人用の製品
ヒッキマン(おすすめ)
ラインパウダーアレルギーの人に一番おススメなのが、このヒッキマンです。
冒頭で、「一応安全な炭酸カルシウム」と書きましたが、それは炭酸カルシウムであっても100%安全とは言えないからです。
炭酸カルシウムは消石灰に比べると安全です。しかし炭酸カルシウムであっても何で出来ているのか、その成分は製品によりまちまちです。その原材料となっている成分がアレルギーを引き起こす元になることがあります。
それに対してヒッキマンは100%鉱物で出来ており、成分の大半が食品として使えるレベルの材料です。残りの部分は食品以外の用途の石灰石(粉の落下速度調整のため)です。そのためアレルギー反応が出る恐れが非常に低くなっています。
しかしこのヒッキマンの安全性はとても高く、2019年6月現在、当社ではこの製品を使用していてアレルギーが出たという報告は受けていません。メーカーでも同様に発売後20~30年たつ現在でもいまだにアレルギー報告は受けていないそうです。
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エッグパウダー(卵の殻で作られたもの・卵膜除去済み)
エッグパウダーは卵の殻で作られたラインパウダーなので、エッグパウダーという名称がついています。この製品は卵膜除去済みなので嫌なにおいがしないのがメリットの一つ。ただし、普通のラインパウダーより安全性が高いものの、卵アレルギー持ちには不適です。
ガイアフィールドライン(卵の殻で作られたもの)
こちらもエッグパウダーと同じく卵の殻で出来ています。卵膜は除去されていないようでエッグパウダーに比べるとにおいがあるそうです。こちらの製品のメリットはエッグパウダーより安いことです。
ここまで、安全性の高いラインパウダー(石灰)を3種類紹介しました。これらはいずれもラインパウダーを安全性の高いものに切り替えよう、という趣旨の製品です。
これでも十分な効果が見込めるかと思いますが、それに加えて下記のような製品を活用し、ラインパウダーを使わないという選択肢もあります。状況が許せば検討されてはいかがでしょうか。
番外編1 ラインを水で引く
白線がアレルギーのもとになるなら使わなければよい、という発想もあります。
有名ボールメーカー、モルテン社の製造しているウォーターペンLMWは、水を入れてラインを引く製品。ヤカンやじょうろより綺麗なラインを引くことができます。
競技には使いづらくラインが消えるのも早いですが、ラインパウダーを使うよりランニングコストが安く、粉で汚れることもなく、もちろんアレルギーも出ません。幼稚園や保育園で使われることが多い製品です。
番外編2 ラインをテープで引く(人工芝限定)
かなり限定された条件が必要ですが、人工芝のグラウンドかつ予算が確保できるようなら、人工芝用ラインテープも活用できます。ロングパイル人工芝という毛先が長い人工芝でのみ使用可能なラインテープです。
まとめ
一見同じに見えて、ラインパウダーの成分は同じではありません。
安全性が高くアレルギーが出にくいものを紹介しましたので、ぜひご検討下さい。
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