サッカーゴールといえば昔から「前部はコの字、後部はロの字」のフレームになっていますが、最近では後部部分のフレーム(ポール)が無いタイプも出てきています。
これについて理由や耐久性など、ときおり問合せをいただきます。
ここではサッカーゴールを製造しているメーカーからの回答を踏まえて、説明していきます。
昔からよくあるゴール
一般的なサッカーゴールはこのような形状をしています。
後部フレームレスタイプのサッカーゴール
中には、この写真のように後部の縦フレーム、上部横フレームが無いものもあります。
サッカーゴールに後部フレームが無い理由
ゴールの後部フレームが無い理由は主に3点あります。
- 演出上の理由
- 誤審防止
- コストダウン
演出上の理由
後部にフレームがないと、ゴールネットの張りがゆるくなること、フレームでボールがはじかれることがないことから、ゴール時にふわっとボールが落ちてくることになります。
この状態はゴールの余韻を長引かせるため、スポーツの演出として効果的です。TV映え、写真映えもしますので、この「演出上の理由」は特にプロスポーツで重視されます。
誤審防止
ゴール時にボールが後部フレームに当たって跳ね返ると、ボールが一瞬でゴール外に戻り出てしまい、「ゴールしたかどうか」が分かりづらいという難点があります。実際に誤審が発生して問題になったことも。
後部フレームが無いと、跳ね返りも起こらないため、誤審の可能性を低くすることができます。
コストダウン
単純にフレーム部分のコストがかからなくなります。とはいえそのぶん各所の耐久性は確保せねばならず、転倒防止(後述)にも気をつけなければなりません。
そのためトータルするとコストダウン効果はわずかしかない場合もありますが、コストダウン目的として後部フレームレスにしているゴールもあるそうです。
転倒防止策は
このような後部フレームがないサッカーゴールを見ると、「前に倒れやすくなるのではないか?」と懸念されるかたも多いと思います。
その点はメーカーでも非常に気を使っており、心配されているような前に倒れやすくなるということはほとんどありません。前部を軽量化したり、後部のパイプの厚みを増して重くしたりすることでバランスを取っています。
また、サッカーゴールは頻発している転倒事故を防ぐために、転倒対策が必須となっています。ウエイトや杭といったものを使えば安価に対策できますので、必ず行いましょう。
きちんと対策をしていれば、後部フレームレスであっても安全性に劣ることはありません。
サッカーゴールの重りやペグが掲載されているカタログ
ウエイト
https://catalog.seft.jp/toc/sa/civ00001655/civ00001655.html
杭(ペグ)
https://catalog.seft.jp/toc/sa/civ00000696/civ00000696.html
この記事の説明は、高品質のサッカーゴールを多く製造販売しているルイ高社からの情報を基にしています。ゴールの設計思想はメーカーによって異なりますので、購入される場合はそのメーカーに事前確認されるようにしてください。
サッカーゴールそのものについてはこちら「サッカーゴール|必須の基礎知識-特徴・価格帯~メーカー~入手方法まで」
Last Update: 2021-05-18