このページでは、グラウンドに白線を引くためのラインカーの特徴・使い方・保管・メンテナンスといった基礎知識と、オススメ機種を紹介します。
ラインカーの種類・特徴
車輪数の違い
ラインカーは、車輪が2個ある2輪タイプと4個ある4輪タイプがあります。どちらもスポーツの現場で使われています。
2輪タイプの特徴
2輪タイプのラインカーには、このような特徴があります。
- ラインカー自体のサイズが小さ目なので軽くて扱いやすい
- 4輪タイプに比べて価格が安い
- 曲線が引きやすい
4輪タイプの特徴
4輪タイプのラインカーには、このような特徴があります。
- ラインパウダーがたくさん入る
- 直線が引きやすい
使えるラインパウダーの違い
ラインパウダーに使われる原材料は以下のようなものが主流です。いずれかの原材料で作られたラインパウダーにしか使えないラインカーも、兼用できるラインカーもあります。どんなラインパウダーを使うのかでラインカーを選びましょう。
スポーツ用途なら、基本的には炭酸カルシウムに対応しているものが使われます。
- 炭酸カルシウム・・・最も一般的で安全性が高い
- 卵殻・・・・・・・・炭酸カルシウムよりさらさらしている
- 消石灰・・・・・・・スポーツ用途では使われなくなり、農業など一部用途向けに
引けるライン幅の違い
競技によって、必要なライン幅が決まっています。ひとつの幅しか対応しないラインカーも、2つ以上のライン幅へ切り替えられるラインカーもあります。
ライン幅と主な役割
用途によってラインの幅はだいたい決まってきます。
- ライン幅5㎝・・・陸上競技、授業その他一般向け
- ライン幅7.6㎝・・・野球用ライン
- ライン幅12㎝・・・サッカー用ライン
入るラインパウダーの容量の違い
2輪タイプのラインカーは、7.5㎏程度の容量を持つものが多いです。4輪タイプだと20㎏以上の容量を持っているものもあります。
ラインパウダー容量と引けるラインの長さ
ラインカーに入れられるラインパウダーの容量と引けるラインの長さの目安は下記の通りです。ラインの濃さなど諸条件で異なります。
- 7.5㎏・・・約200m
- 20㎏・・・約700m
(炭酸カルシウム5㎝幅の場合)
その他の違い(お好みで)
ラインカーには、メーカー各社がさまざまな付加機能を付けていることが多いので、好みで選べる余地が多々あります。
粉止め板の有無
粉止め板とは、ラインカーの粉が落ちないようにするための可動式のフタです。2輪タイプは粉止め板がないと持ち上げて運ぶ必要があります。そうしないと移動しながらラインを引いてしまうからです。
4輪タイプのラインカーなら、前輪を浮かせることで粉落ちを最小限にできます。
(現在、ほとんどの機種に粉止め板はついています)
芝用かグランド用か
芝用ラインカーはグラウンド用に比べてタイヤが大きく、吐出口が芝に触れないようになっています。
ラインの濃さ調整ができるかどうか
体育祭やスポーツの試合など、長時間持たせたいときには濃いラインを使います。授業や練習など短時間の使用であればラインを薄くすることもあります。
ラインは薄いほうがラインパウダーの節約になります。
扱いやすさ
細かな違いですが、扱いやすさという点でも各社各様の特徴があります。
- 袋ごとラインパウダーが入る作りだと周りが汚れづらいです
- ラインガイドがあると線が綺麗に引きやすくなります
- ハンドルが高い位置にあるタイプだと、腰への負担が軽減されます
ラインカーの使い方
ラインパウダーを入れる
ラインカーにラインパウダーを入れるには、主に3つのやり方があります。
専用のライムボックスを使う
ラインパウダーをいったん貯めて置くための専用器具です。ラインカーへの補充もやりやすくなっています。
プラスチックケースを使う
単なるプラスチックボックスでも代用できます。スコップでラインパウダーをすくい、ラインカーに入れます。ラインパウダーがこぼれないように大きめのサイズがオススメです。
ラインパウダーを袋ごとラインカーに突っ込む
ラインパウダーを袋ごとラインカーにセットできる場合もあります。ラインカーが対応していれば一般的なラインパウダー(20㎏入り)を袋ごと入れられます。
小サイズのラインパウダー(5㎏や10㎏)なら、2輪タイプにも直接入れやすいサイズです。
持ち運ぶ
ラインカーをラインを引く始点まで運びます。このときラインカーに粉止め機能があると、ラインパウダーが詰まった重いラインカーを持ち上げなくてもよくなります。
ラインを引く
粉止め板を外し、ラインを引きます。
2輪タイプは引くor押すどちらでも使え、4輪タイプは押して使うのが一般的です。
ラインの濃さ・薄さは歩くスピードでも調整できます。
直線をまっすぐ引きたいなら、下書きをしておくと綺麗に引けます。糸を張ったり、グランドポイントを目印にしたり。
ここまではラインカーの「特徴と使い方」を見てきました。ここからは「保管方法やメンテナンス」を紹介し、その後に「オススメの製品」をあげていきます。
ラインカーの保管方法
2輪タイプはラックに
2輪タイプはラックに掛けると倒れません。片面掛け、両面掛け、掛けられる台数はラックの種類で異なります。
余ったラインパウダーは戻す
ラインパウダーは湿気で固まるため、次に使うまで間があきそうならラインカーから出してボックスにしまって置くと、ラインパウダーもラインカーも長持ちさせることができます。
可能なら石灰用の倉庫を
ラインパウダー付近は汚れやすいため、体育倉庫に入れておくと他の器具も真っ白になるかもしれません。できれば専用の石灰倉庫があると便利です。
ラインパウダーのメンテナンス
掃除する
主に羽根車部分をブラシなどで掃除します。
パーツ交換
部品を交換して長く使い続けられるラインカーもあります。
ここまではラインカーの「特徴・使い方」と「保管・メンテナンス」を見てきました。ここからは、ラインカーを「取り扱っているメーカーとオススメのラインカー」を4つ紹介します。
ラインカー取り扱いメーカーとオススメ機種
Last Update: 2021-05-24