体育館の床には金属製のプレートが4~10個ほど設置されています。基本的に頑丈ですが硬くて重いもの(バレー支柱など)を落とすと割れてしまうことも。
この記事では、この金属プレートが何に使われるもので、どのような構造になっているかを紹介します。
それによって、割れた・ヒビが入ったときにどうすればいいかといった対応や、ラインテープなどで塞いでしまっても良いのかの判断、そもそも金属プレートを設置する必要があるのかないのか。そういったことが検討できるようになります。
体育の担当者、施設の管理者といった管理者にある立場の方は知っておくといつか役にたつと思います。
金属プレート=床金具
この金属製のプレートは、支柱を立てる穴を塞ぐもので「床金具(ゆかかなぐ)」もしくは「床面金具(ゆかめんかなぐ)」と言われるスポーツ用品です。
床金具のフタを空けると穴があいており、ここにバレーボールやソフトバレーボール用の支柱を立てます。
部活動をしていると頻繁に使うことになるものです。
※ソフトバレーの支柱は細いので、穴も金具も金具のフタもバレー用より小さいものが使われます。
床金具の種類
床金具の種類は、バレーボール・テニス用とソフトバレー用の2つあります。
- 直径76.3mmの支柱を差し込むためのバレー・テニス用の床面金具
- 直径40.0mmの支柱を差し込むためのソフトバレー用の床面金具
です。下記がバレー・テニス用▼
そしてこれが▼ソフトバレー用の床金具(フタ)です。
バレー・テニス用はソフトバレー用の約2倍の太さです。そのため兼用することはできません。
フタの固定方法
床金具のフタには多くの種類があり、固定方法もさまざま。
- スライドさせるもの
- 開いて穴の脇に落とし込むもの
- 取り外すもの
ほとんどのものは手であけられるフタですが時折に工具を使うタイプもあります。
一例:▼ (これ以外にもいろいろあります)フタは取り外せる場合も外せない場合もあります。
床金具の構造
床面金具のパーツは大まかに言うと、下記の2つ。
- フタ
- 本体
本体は埋め込む部分も一体になっていることが多いです。
完全に固定されていて動かせません。筒状で、コンクリートで固めてあります。これだけ強固に固定しているのでバレーボールのネットをぴんと張ることができます。
床面金具のフタが壊れたら
金属製で頑丈なフタと本体ですが、壊れることも意外とあります。
よくあるのは冒頭で書いたように、バレーボールの支柱を抜く時に金具の上に落としてしまったがよくあるパターンです。
バレーボールは鉄製で重いものが多く、金具を壊すだけの重さは十分にあります。
参考:バレーボール支柱の重さ
鉄製バレーボール支柱・・・25~30kg/本
アルミ製バレーボール支柱・・・10~15kg/本
また、床面金具はフタと本体で作られているため適合する組み合わせが限定されます。違う種類のものは使えないとお考えください。
床面金具のフタが壊れたときには同じメーカーの同じ製品のフタだけを買う・交換する必要があります。
埋め筒本体の割れ・ゆがみ
体育館の床に埋め込まれている埋め筒本体が傷むこともあります。その場合は大掛かりな工事が必要で埋設筒自体を取り出して再度埋め込みます。埋め筒体が傷んでいなくても、フタが壊れて代替品が手に入らなかったときも本体ごとの交換が必要になります。
工事の際は、フローリングの張替えも伴うため少なくとも半日以上はかかります。
床金具を販売しているショップ
工事が必要ということもあり、ほとんどのショップでは売られていません。当社運営の床金具カテゴリにてご確認ください
「TOYO」と書かれた床金具を探しているならこちらも合わせてご覧ください
まとめ
- 体育館にある金属製の金具(プレート)は、支柱を差し込むための穴
- 金具のフタが壊れても、フタだけの交換ができる
- フタだけ入手できなかったり、埋筒が傷んだら本体ごとの交換になる
体育館利用者は体育館の床などほとんど見ていません。屋外のグラウンドよりも危険物が少ないのが理由の一つです。
しかし、ここで記載したように決して100%の安全が確保されているわけではありません。金具やフタが割れていないか、ヒビが入っていないかなどを、管理者がときおり確認しておきましょう。
Last Update: 2021-05-27